みみの病気

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耳が痛い

急性中耳炎外耳道炎、急性上咽頭炎

耳がかゆい

耳が詰まった感じがする

聞こえづらい

耳だれが出た

耳鳴り

めまい

耳たぶが腫れた

耳介血腫耳性帯状疱疹耳介軟骨膜炎

耳介血腫

耳介血腫とは

耳に力が加わることで内出血し、耳介の皮下に血液成分が貯まったものです。レスリング 、柔道 、ボクシング、ラグビーなど耳がぶつかるスポーツを行う人に多くみられます。感染を起こすと耳介軟骨膜炎になることがあります。

症状

最初は耳介前面の柔らかい腫れですが、だんだん硬くなっていきます。放置したり繰り返すと耳が変形することがあります。

治療

注射器で耳介に貯まった血液成分を抜きます。時間が経った場合や注射器で抜けない場合は切開して貯まった血の塊を外に出します。その後圧迫をして血液が貯まるのを防ぎます。再発しやすいので上記のようなスポーツをする場合は耳の保護が必要です。

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耳介軟骨膜炎

耳介軟骨膜炎とは

耳介は軟骨、軟骨を覆う軟骨膜、薄い皮下組織、皮膚でできています。とくに耳介前面は皮下組織が少ないために、軟骨膜に炎症が容易に及びます。また、軟骨には血管がないので、炎症を起こしやすく、治りにくいという特徴があります。

原因

耳介のケガや手術などによる感染が原因となります。耳介血腫や凍傷、ピアスの金属アレルギー、外耳道炎に続いて起こることもあります。

症状

耳介の腫れ、熱感を伴う痛みや圧痛を伴います。感染が長引くと変形を来します。

治療

耳介の変形を来すので、できるだけ早く抗生剤と消炎鎮痛剤を投与します。膿が貯まっていれば膿を出す処置を行います。炎症がひどい場合は副腎皮質ステロイド薬を投与します。

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耳性帯状疱疹

耳性帯状疱疹とは

耳や口腔咽頭に起こる帯状疱疹で、難聴、耳鳴り、めまいなどを伴い顔面神経麻痺を引き起こすことがありますが、このような症状が伴わないこともあり、診断が難しい病気の一つです。

症状

難聴、耳鳴り、めまい、耳の痛み、顔面神経麻痺(目がつぶれない、顔が思うように動かない、口から食べものが漏れるなど)です。全てが生じるわけではありません。

原因

過去に水痘(みずぼうそう)に罹った際に神経節と言う所に潜んでいた水痘帯状疱疹ウイルスがストレスや免疫低下などにより、ある日突然暴れ出し、耳や口腔咽頭に疱疹を作ります。また、細い管の中を通っている顔面神経に炎症を起こし、あるいは神経が締め付けられて麻痺が起こります。この際、近くにあるきこえの神経(聴神経)が障害されることにより、難聴などの耳の症状が起こることがあります。

治療

発症直後であれば、抗ウイルス薬でウイルスの活動を抑えます。顔面神経の腫れや炎症を抑えるためにステロイド剤を使用します。その他利尿薬やビタミン剤なども使用します。

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外耳道炎

外耳道炎とは

外耳道の入り口付近には皮脂腺や耳垢腺や毛のう(毛穴の奥で毛根を包んでいる所)があります。ここに、細菌感染を起こしたもので、いわゆる『おでき』と呼ばれるものです。あるいは外耳道に侵入した細菌が奥で増殖し発症します。高温多湿の環境ですので、細菌が増殖するのに適しています。また、痒みが先行することが多く、耳を掻いて薄い皮膚に傷が付き、細菌を擦り込むことになり外耳道炎ができあがります。

症状

耳痛、触ったり耳介を引っぱると痛みが強くなります。

治療

耳の中をきれいにし、抗生剤や副腎皮質ステロイド薬を含んだ軟膏を塗布します。「耳かき→傷ができる→感染を起こす→炎症や湿疹ができる→耳かき」という悪循環を断つために耳かきをやめることが重要です。

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外耳道湿疹

外耳道湿疹とは

全身湿疹(アトピーなど)の部分症状、あるいは耳だけに出る場合があります。耳鼻咽喉科では後者で来院する方が多いです。

症状

かゆみ、耳だれ、耳の入口にかさぶたなどが付着し、炎症が起こると痛みを伴います。

原因

主にアレルギー、抗生剤の点耳、シャンプー、化粧品などです。急性中耳炎、慢性中耳炎などによる耳だれの刺激で起こることもあります。

治療

耳の中の清掃が主です。原因に対する治療を行います。軟膏(非ステロイド軟膏、ステロイド軟膏)を中心に、必要があれば内服薬も併用します。

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外耳道真菌症

外耳道真菌症とは

外耳道が湿っていてカビ(真菌)が生える病気です。外耳道炎や外耳道湿疹に併発することが多く、中耳炎などで耳だれが出ているときに起こし易くなります。糖尿病やエイズなどの免疫不全状態やステロイド剤や抗生剤の長期使用などで起こることもあり、注意が必要です。

症状

繰り返す長期間の痒み、耳だれ、耳が詰まった感じなどが主な症状です。

治療

ステロイド剤や抗生剤の点耳を止めます。外耳道を徹底的にきれいにし、消毒します。抗真菌薬を塗布、点耳し、外耳道を乾燥させます。 入浴やプールで耳に水が入らないように注意していただきます。 糖尿病の場合は糖尿病の管理が必要です。繰り返しやすいので徹底した治療が必要です。

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耳垢栓塞

耳垢栓塞とは

耳あかは、外耳道にある耳垢腺からの分泌物やホコリが混じり合ってできたものです。この耳あかが外耳道に充満している状態です。

症状

耳が詰まった感じ、難聴が主な症状で、耳鳴りを訴えることもあります。

原因

耳あかは物を咬む運動などにより、耳の入り口まで移動します。また、外耳道の皮膚は常に耳の入り口に向かって成長するため、自然に耳の外へ運ばれる仕組みになっています。耳かきのしすぎなどでこの仕組みがうまく働かなくなったときに耳の奥に耳あかが蓄積してしまいます。入浴後など耳に水が入り、充満した耳あかが膨張したときに多く起こります。

治療

耳あかをつまんでとったり、耳あかを軟らかくしてから耳の中を洗います。

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耳垢栓塞

耳垢栓塞とは

耳あかは、外耳道にある耳垢腺からの分泌物やホコリが混じり合ってできたものです。この耳あかが外耳道に充満している状態です。

症状

耳が詰まった感じ、難聴が主な症状で、耳鳴りを訴えることもあります。

原因

耳あかは物を咬む運動などにより、耳の入り口まで移動します。また、外耳道の皮膚は常に耳の入り口に向かって成長するため、自然に耳の外へ運ばれる仕組みになっています。耳かきのしすぎなどでこの仕組みがうまく働かなくなったときに耳の奥に耳あかが蓄積してしまいます。入浴後など耳に水が入り、充満した耳あかが膨張したときに多く起こります。

治療

耳あかをつまんでとったり、耳あかを軟らかくしてから耳の中を洗います。

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急性中耳炎

急性中耳炎とは

急性中耳炎は鼻の奥に増殖した細菌やウイルスが耳管(耳と鼻をつなぐ細い管)を通って中耳腔に侵入し、炎症を引き起こしたものです。この耳管は大人に比べ、こどもは太く、短く、水平になっているので、鼻から病原菌が入りやすい特徴があります。風邪をひくと中耳炎になりやすいので、できるだけ早く鼻をきれいにし、中耳炎などの病気にかからないように注意しましょう。

大人の耳 こどもの耳

症状

風邪の症状(鼻水、咳、痰、発熱など)に続き、耳痛が出てくることが多いです。この耳痛は人間が感じる痛みの中でも最も激しく、拍動性で嫌な痛みの一つです。また、高熱が出て薬でもなかなか下がらないことがあります。熱は主に夜に上がる傾向があります。中耳腔に膿がたまりパンパンになると鼓膜が圧力に耐えられず破れ、耳だれ(耳漏)が出てくることがあります。そのほか耳が詰まった感じや難聴を来します。

治療

細菌感染が主な原因となるため、抗生剤を投与します。中耳腔に膿が貯まりパンパンに腫れた場合は鼓膜に穴を開ける処置(鼓膜切開)が必要となることがあります。

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滲出性中耳炎

滲出性中耳炎とは

滲出性中耳炎とは中耳腔に液体が貯まった状態を言います。急性中耳炎は膿が貯まり、痛みや腫れ、発熱などの急性炎症症状を伴いますが、滲出性中耳炎はこの急性炎症症状がないと定義されています。耳管の働きが悪くなると中耳腔が陰圧になり、鼓膜は中耳腔側へ引っぱられます。この状態が続くと周囲の粘膜から液体が分泌され、中耳腔に液体が貯まります。
※耳管のはたらき:中耳腔(鼓膜の奥の部屋)の換気

症状

難聴、耳の詰まる感じが主な症状です。
小児では返事が遅い、聞き返す、大きな声で話す、テレビの音が大きいなどがあり、 乳児では頻繁に耳に手を持っていく、怒りっぽくよく泣くなどがあります。

原因

鼻の奥に耳管の入り口があるため、病気や炎症があると耳管の働きが悪くなり、滲出性中耳炎を発症しやすくなります。蓄膿症(副鼻腔炎)にかかると鼻汁がのどに流れ、その途中にある耳管の入り口に炎症を起こし、耳管の働きが悪くなります。急性中耳炎から移行することもあります。そのほかアデノイド増殖症や上咽頭腫瘍などが滲出性中耳炎の発症に影響を及ぼします。また鼻すすりは中耳腔の圧を下げるため、頻繁に行っていると滲出性中耳炎にかかり易くなります。

治療

まず鼻の中をきれいにすることが大切です。内服薬、耳管通気(鼻から耳に風を送る治療)、鼓膜切開(鼓膜に穴を開ける)などの治療法があり、個々の症例に応じて選択します。滲出性中耳炎は長期にわたる病気ですが、きちんと治療することによりほとんどが完治します。放置すると聴力が低下し、お子様の成長に悪い影響を与えます。定期的に検査を行い、根気よく治療することが大切です。

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慢性(化膿性)中耳炎

慢性(化膿性)中耳炎とは

鼓膜に穴が開いたままの状態で中耳粘膜の慢性炎症をおこしているものを言います。多くは急性中耳炎に引き続いて起こります。また、滲出性中耳炎でチューブ挿入している時、チューブを抜いた後の鼓膜の穴が閉鎖する前に、あるいは外傷により鼓膜に穴が開いている状態で細菌感染が起こり、慢性化することもあります。

症状

難聴と耳だれが断続的に出ます。耳鳴りを伴うこともあります。

治療

耳をきれいに消毒し、細菌感染に対して抗生剤の点耳薬や内服薬を使用します。手術を行うこともあります。急性中耳炎はしっかり治しましょう。

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感音性難聴

感音性難聴とは

音は、耳たぶから外耳、中耳、内耳、耳の神経、脳へ伝えられます。感音性難聴とは、内耳から中枢に至る経路で障害を起こしたものを言います。原因不明の場合が多く、突発性難聴、メニエ ール病、音響外傷、薬物中毒、老人性難聴などが含まれます。

症状

難聴、大きい音が響いてうるさく聞こえる、自分の声が耳に響く、片方の難聴であれば右と左で違った音質で聞こえる、耳閉塞感などです。

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伝音性難聴

伝音性難聴とは

伝音性難聴とは外耳、中耳の経路で障害を起こしたものを言います。耳垢栓塞、外耳道異物、鼓膜の疾患、中耳炎、耳管狭窄などが含まれます。

症状

難聴、耳閉塞感、自分の声が大きく聞こえるなどです。

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混合性難聴

混合性難聴とは

伝音性難聴と感音性難聴の両方併せ持った難聴を言います。最初はどちらかの難聴を発症し、次第に混合性難聴へと悪化すること多いとされています。

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突発性難聴

突発性難聴とは

原因不明で内耳の障害によって突然発症する感音性難聴です。ほとんどの場合片耳で起こり、難聴の程度は軽度から重度と様々です。

症状

突然起こるので、いつ、何をしているときに起こったかなど明言できます。耳鳴りを訴えることが多く、めまい、耳閉塞感を伴うこともあります。

治療

早期(1週間以内)に治療を開始しないと聴力の回復が難しいとされています。副腎皮質ステロイド剤の内服あるいは点滴、内耳血管の循環障害を改善するためにビタミン剤や代謝改善薬を投与します。高圧酸素療法や星状神経節ブロックも試みられています。

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良性発作性頭位めまい症

良性発作性頭位めまい症とは

回転性めまいを引き起こす疾患の中で最も多く、寝返りをうったときや寝ていて急に起き上がる動作など急激に頭を動かしたときに激しいめまいが起こる病気です。症状は激しく辛いものなので患者さんにとっては「悪性」と言えます。

症状

頭を急に動かしたときに起こる激しいめまいです。めまいは長くて30秒以内で軽快します。難聴や耳鳴りを伴うことはありません。

原因

平衡感覚を司る前庭の中にある耳石の異常です。耳石がはがれ落ち、前庭内のリンパ液を浮遊したり、半規管に入り込んでしまうことが原因とされています。

治療

良性という名前が付いているように自然に軽快することが多いです。めまいが起こりやすい頭の位置をとるリハビリを行うと早く良くなります。脳の障害でも頭を動かした時にめまいを訴えることがありますので注意が必要です。

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メニエール病

メニエール病とは

めまいを繰り返し、難聴や耳鳴りを伴う病気です。めまいを代表するかのように有名な病気ですが、実際はそんなに多い病気ではありません。

症状

突然起こる回転性の激しいめまいが30分〜数時間続きます。めまいと同時か少し前から難聴、耳鳴りが起こり、吐き気や嘔吐などの自律神経症状も伴います。このめまい発作は繰り返しますが、その頻度は人それぞれです。

原因

蝸牛の中にある内リンパ液が過剰になる(内リンパ水腫)と起こるとされています。

治療

めまいを軽くする薬や内耳の循環を良くする薬、ビタミン剤などを投与します。手術を行うこともあります。疲労やストレスが引き金になることがあり、それらをためないように規則正しい生活と十分な睡眠を取ることが必要です。

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起立性低血圧

起立性低血圧とは

文字通り、立ち上がったときに急激に血圧が下がってしまう病態です。

症状

立ち上がったときにふらつき、立ちくらみなどが起こります。

原因

立ち上がると重力により脚や下半身の静脈に血液が貯まり、心臓に戻る血液が減少し、心臓から脳や全身に送り出される血液も減少します。正常な場合は下半身に血流がたまらないようになっており(代償機能)、血圧の低下は起こりません。原因としては血液量が減ったとき(利尿薬、出血、脱水など)や代償機能がうまく働かないとき(高齢者、自律神経失調症など)が挙げられます。

治療

原因となっている病気の治療を行います。また、急に立ち上がらない、脚に血液が貯まらないように弾性ストッキングを履くことで症状を軽くします。

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